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遮熱材の効果は厚みで変わる？リフレクティックスのアルミ箔が7.2ミクロンの理由

遮熱材「リフレクティックス」は、わずか7.2ミクロンのアルミ箔を使用しています。一般的に「金属は厚いほど熱を防ぐ」と思われがちですが、遮熱においては必ずしもそうではありません。実際、アルミ箔が薄い方が高い反射率を発揮し、熱の影響を受けにくくなるのです。本コラムでは、その理由を詳しく解説します。

アルミ箔が薄い方が反射率が高い理由

遮熱材の基本原理は、赤外線（熱放射）をいかに反射できるかにあります。アルミ箔が極薄であることで、以下のようなメリットがあります。

1. 表面の滑らかさが反射率を向上させる

アルミ箔の表面が滑らかであるほど、入射した赤外線を効率的に反射できます。厚みが増すと加工時の微細な凹凸が増え、熱が乱反射したり、一部が吸収されたりするリスクが高まります。

2. 「スキン効果」による影響

金属に電磁波（熱放射を含む）が当たると、表面のごく薄い部分でエネルギーが影響を受ける「スキン効果」が発生します。7.2ミクロンという極薄の厚みは、このスキン効果の範囲内に収まり、無駄な熱吸収を防ぎながら最大限の反射率を実現します。

3. 熱の吸収を最小限に抑える

アルミ箔が厚くなると、一部の熱を吸収しやすくなり、その熱が内部に蓄積されることで熱伝導のリスクが高まります。薄いアルミ箔は熱の吸収をほぼゼロに抑え、最大限の遮熱効果を発揮します。

厚みが増すと「物体化」し、対流熱や伝導熱の影響を受ける

アルミ箔が厚くなると、単なる金属板のような「物体化」した状態になり、次のような問題が発生します。

1. 対流熱の影響を受けやすい

厚いアルミは周囲の空気と温度差が生まれやすくなり、空気の流れ（対流熱）によって熱が伝わりやすくなります。これにより、遮熱効果が低下する可能性があります。

2. 熱伝導の影響を受けやすい

アルミは熱伝導率が非常に高いため、厚みが増すと熱が内部を移動しやすくなります。極薄のアルミ箔であれば、熱が侵入する前に外部へ放出されますが、厚くなると熱を蓄積し、結果的に温度が上昇してしまいます。

3. 遮熱材ではなく「断熱材」のようになる

リフレクティックスは「遮熱材」として、熱を溜め込まず、反射して防ぐことに特化した素材です。しかし、アルミが厚くなると、まるで断熱材のように熱を内部に保持してしまい、遮熱の本来の目的を果たしにくくなります。

遮熱材と断熱材の違い

遮熱と断熱は、熱のコントロール方法が異なります。

リフレクティックスは、赤外線（熱放射）を反射することで遮熱効果を発揮するため、アルミ箔を極薄にすることが重要なのです。

まとめ

リフレクティックスに使用されている7.2ミクロンのアルミ箔は、遮熱材として最適な厚みです。その理由は以下の通りです。

✅ 赤外線（熱放射）の反射率を最大化できる
✅ 表面の滑らかさを保ち、熱の吸収を防げる
✅ スキン効果を活用し、不要な熱伝導を防ぐ
✅ 厚くなると「物体化」し、対流熱・伝導熱の影響を受けるため

「金属は厚い方が熱を防ぐ」という一般的な考えとは異なり、遮熱材においては「薄いアルミ箔の方が優れている」ということが分かります。リフレクティックスは、この原理を活かし、高い遮熱性能を発揮するように設計されているのです。