2025.08.14
コラム, 施工について
遮熱シート施工方法の違いとコスト比較 ― 長期的なメリットを見極める

目次
1. はじめに
遮熱材(遮熱シート)を選ぶ際には、施工方法・コスト・メンテナンス・遮熱効果を総合的に考えることが重要です。初期費用だけでなく、長期的なランニングコストやメンテナンス頻度、耐久性まで考慮することで、結果的に投資効果を最大化できます。
2. 施工方法ごとの比較
2-1. 直接貼り付けタイプ
- メリット:初期費用が抑えられ、工期が短い
- デメリット:伝導熱が発生し、遮熱効果を低減してしまう。また、風雨にさらされ、劣化が早い場合があるため定期的なメンテナンスが必要
2-2. テントのように浮かせるタイプ
- メリット:通気性があり施工が比較的容易で工期が非常に短い
- デメリット:屋根とシートの間で対流熱が発生しやすく遮熱効果が低減する場合がある。強風や雨による損傷リスクが高く、定期点検が必要
2-3. リフレクティックスのカバー工法
- メリット:対流熱・伝導熱の影響を最小化し輻射熱反射率を最大限発揮。シートは接着剤を使用しておらず、アルミ箔以外の不純物(繊維など)が含まれていないことから半永久的に効果を維持でき、メンテナンスコストも低い。
- デメリット:初期費用が高めであり、特殊技法により施工する為、他の工法よりも工期が長め
3. それぞれのメリット・デメリット
施工方法によって対流熱・伝導熱への耐性やメンテナンス頻度が異なります。
- 直接貼り付け:安価だが伝導熱のリスクあり、耐久性に劣る
- 浮かせるタイプ:施工容易だが熱対流のリスクあり、耐久性に劣る
- カバー工法:遮熱効果が非常に高く、初期投資は高いが長期的には低コスト
4. 長期的な視点でのコスト比較
直接貼り付けタイプや浮かせるタイプは、風雨による劣化で約10年ごとにシート全体の交換が必要になる場合があります。初期費用500万円でも10年ごとに同額の再投資が必要となり、物価上昇を考慮すると将来的な負担は増加します。
一方、リフレクティックスのカバー工法は、例えば初期費用が700万円でも半永久的に使用可能で、メンテナンス費用がほぼ不要。長期的には大幅なコスト削減につながります。
5. まとめ
遮熱シートの性能を最大限活かすには、施工方法の選択が重要です。初期費用の安さだけで判断せず、長期的な耐久性・メンテナンス性・遮熱効果を総合的に考慮し、自社に最適な方法を選ぶ事が最大のポイントとなるでしょう。