輻射熱・対流熱・伝導熱とは?~伝導熱編~|暑さ寒さコスト削…

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伝導熱とは?身近なもう一つの熱移動

こんにちは、株式会社京豊運輸「クライマテック事業部」営業主任の菊地と申します。前回は輻射熱についてご紹介しましたが、今回は熱移動の3原則の一つ、「伝導熱」についてお話しします。

伝導熱とは?

伝導熱とは、物質を介して高温側から低温側へと熱が移動する現象です。その仕組みは、物質を構成する原子や分子が熱エネルギーを受け取り、隣接する原子や分子に伝わる事で起こります。熱エネルギーを受け取った原子や分子は振動が大きくなり、その振動が周囲に伝播していきます。火にかけた鍋底から持ち手が熱くなったり、金属製のスプーンを熱いお湯に入れると先端が熱くなりますが、これが伝導熱です。

また、前回の記事では『輻射熱』による夏場のヒートアイランド現象についても少し触れていますが、アスファルトは直射日光に照らされて約65℃を超えることもあるため、アスファルトからの伝導熱によって散歩中の犬が肉球に火傷を負ってしまう恐れもあります。直接触れることで伝わる伝導熱は輻射熱とはまた違った対策を要することが分かります。

 

熱伝導率

物質によって熱伝導のしやすさは異なり、その指標となるのが熱伝導率です。熱伝導率が高いほど、熱が伝わりやすく、数値は W/(m・K) で表されます。一般的に、金属は熱伝導率が高く、プラスチックや木材などは低い傾向があります。

個体、液体、気体の熱伝導率

また、物質の種類だけでなく、状態によっても熱伝導率は異なり、一般的に、気体<液体<固体の順で熱伝導率が高くなり、気体は熱が伝わりにくく、固体は熱を伝えやすい性質があります。

伝導熱が建物に与える影響

ペンシルバニア州立大学で行われた、建物に対しての熱移動についての研究報告で、およそ75%は輻射熱によるものであると述べられています。これに対して伝導熱は5%程度で輻射熱と比べると熱移動は非常に少なくなります。この結果は建物上部・側面・下部のいずれからもほぼ同じ影響があることが解かっています。

画像引用元:株式会社佐武

夏の強い日差しは過剰な輻射熱をもたらし、建物内の温度を上昇させていますが、同時に建物の屋根や壁の表面温度を上昇させ、材質によってはその表面温度は70℃に達する事もあります。私たちが直接触れる機会はほとんどありませんが、資機材等が直接触れる事があれば高温の伝導熱の影響を受ける事になります。

また、現在多く使用されている断熱材ではこの5%の伝導熱と、20%の対流熱のみに対応しており輻射熱には対応できていません。よって、断熱材が蓄熱し、時間の経過とともに熱を放射して、夏場は暑く、冬場は寒いという結果を招いていたのです。

 

人々の生活や働く上での快適な環境を作る為には、空調機などによって建物内の温度調節する必要がありますが、近年の平均気温の上昇や、燃料費の高騰などの影響もあり電気代などのコスト、エネルギー消費は増える一方です。

しかしながら、輻射熱を効果的にコントロールすることで、建物内の温度を快適に保ち、コストやエネルギー消費を抑えることができます。当社の遮熱技術は、輻射熱を99%反射する遮熱シート『リフレクティックス』を使用し、建物を外部からの輻射熱から守ります。また、建物内部の温度も反射する事によって夏場は涼しく、冬場は暖かくなり冷暖房効率も向上させることができ、コストの大幅な削減につながります。

以上、伝導熱もまた、私たちの生活に非常に身近な熱の伝わり方であるという事が分かりました。次回は、熱移動の3原則の最後の一つ、「対流熱」についてお話ししようと思います。今後も当社の遮熱事業を通じて、皆様の生活をエネルギー効率の高い、より快適な環境にしていきたいと思います。

 

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株式会社 京豊運輸

クライマテック(遮熱)事業部

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